2025.06.16
近年、サックスやトランペット、クラリネットなどの管楽器の価格がじわじわと上昇しています。新品だけでなく中古市場でも値上がりが続いており、質屋には次のような相談が増えています。
・「今が売り時なのか?」
・「自分の楽器はいくらになるのか?」
そこで本記事では、質屋の視点から、管楽器の価格高騰の背景と査定時のポイントについて、わかりやすく解説します。
まず、管楽器には真鍮(ブラス)や銀、金メッキ、ニッケルシルバーなどの金属が使われています。これらの金属は国際的に価格が上昇しており、製造コストの増加につながっています。その結果、販売価格にも影響が出ています。
さらに近年、燃料費の高騰や国際物流の混乱が続いています。これにより、海外製の楽器を輸入する際の運賃も大きく上昇しています。この影響は国内販売価格にも反映され、全体的な価格が上がる要因となっています。
加えて、円安が進んでいることで、海外ブランドの楽器の仕入れ価格も高くなっています。とくにセルマーやビュッフェ・クランポンといった人気ブランドは、その影響を大きく受けています。結果的に、販売価格も上昇しています。
このように新品の価格が高くなることで、中古楽器の価格も見直されています。リユースショップや質屋では、以前よりも高額で査定されるケースが増えてきました。
とくに、次のような条件を満たす楽器は、高く評価されやすくなっています。
・人気ブランドの定番モデル
・使用感が少なく、保存状態が良いもの
・メンテナンスが定期的に行われているもの
たとえば、「学生時代に使っていたトランペット」や「クローゼットに長年眠っていたサックス」などが、思わぬ高値で売れることもあります。
質屋で査定する際には、以下のポイントが重要視されます。
1. メンテナンス履歴:オーバーホール済みや修理の記録があると、評価が高くなりやすいです。
2. 本体の状態:凹みやサビ、目立つキズの有無は、価格に大きく影響します。
3. 付属品の有無:純正ケースやマウスピース、リガチャーなどがそろっていると、プラス査定につながります。
4. ブランド・モデルの人気度:YAMAHAやSelmer、Bachなどは安定した需要があり、査定額も高くなりやすいです。
演奏のためだけでなく、管楽器は“資産”としての価値も見直されています。新品価格の上昇や供給不安の影響で、中古市場でも価値が落ちにくくなっています。
質屋では、売却せずにお金を借りる事ができる「質入れ」も利用可能です。
「今すぐに売る気はないけど、価値を知りたい」
「急な出費に備えておきたい」
といった方にも適した選択肢となっています。
現在、管楽器の相場が上昇している背景には、以下のような世界的な要因があります。
・原材料費の高騰
・輸送コストの増加
・円安による仕入れ価格の上昇
こうした状況は中古市場にも波及しており、保有している管楽器の価値が見直される今は、相場を確認する絶好のタイミングです。
もし使っていない楽器があれば、信頼できる質屋で一度査定を受けてみることをおすすめします。
・ヤマハ株式会社「管楽器製品の一部価格改定のご案内(2024年9月13日)」
・野中貿易株式会社「価格改定のお知らせ(2024年2月5日)」
・J-CASTニュース「ヤマハ、ピアノやトランペットなど最大21%値上げ」(2022年9月14日)